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地球生命圏研究機構

SELIS セミナー

日時

2009年7月3日(金) 17:00~

場所

地球水循環研究センター・3F大講義室 (301号室)      

講演者

持田 陸宏(高等研究院 特任准教授)

「 大気エアロゾルの吸湿性と雲凝結核活性   

                        -都市域および遠隔地における観測結果- 」

講演内容

 人間活動や陸域・海洋の生物活動によって放出・生成される大気 エアロゾル粒子は、雲粒が生成する際の核(雲凝結核)として作用 することで、雲の形成において重要な役割を果たすことが知られて いる。その挙動は、主に化学組成により決定される個々の粒子の特 性が強く規定するため、組成や特性の正確な理解は、エアロゾルの 雲形成に対する寄与を把握する上で重要である。しかし、鍵となる 組成の情報は、数百nmから数μm程度(質量ベースで主要な範囲)の 粒子のものが多く、雲凝結核としての寄与が大きい100 nm前後(数 濃度で主要な範囲)の粒子の知見は限られている。我々の研究グル ープでは、このような数濃度ベースで重要な、しかし組成情報の乏 しい領域における粒子特性に着目し、吸湿特性測定用タンデムDMA (HTDMA)を用いた吸湿性・粒子混合状態の測定や、雲凝結核カウン タ(CCNC)を用いた雲凝結核活性の測定に取り組んできた。これま でに、都市域および遠隔地においてHTDMAとCCNCを結合した測定シス テムを用いて大気観測を行い、吸湿性・雲凝結核活性の双方の関係 について、混合状態の情報も含めた解析を行っている。  本セミナーでは、最近の解析結果なども含め、これらの研究で得 られた成果について紹介する。なお発表では、氷晶チェンバの製作 やエアロゾル質量分析装置の導入など、エアロゾル組成・特性に関 わる新たな研究の取り組みについても簡単に触れたい。