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地球生命圏研究機構

SELIS セミナー

日時

2010年3月5日(金) 16:30~

場所

地球水循環研究センター 3階・大講義室     

講演者

           佐野 雅規(名古屋大学大学院環境学研究科・COE研究員)

講演内容

樹木年輪による南・東南アジアの気候復元研究の現状と課題

機器観測以前の気候変動を明らかにするためのプロキシデータは 種々あるが、そのなかで樹木を用いる利点として、陸域の広範に森 林が分布していること、試料の採取と測定が容易であること、年・ 季節単位の高い時間分解能があることなどが挙げられる。これまで の樹木年輪による気候復元は、北米やヨーロッパを中心とした中・ 高緯度帯で行われてきたが、地球温暖化問題への対応で、気候変動 の地域特性や地球全体の平均的な変動傾向を詳らかにするため、古 気候復元を熱帯・亜熱帯域へ拡大することが年輪研究の主要な課題 となっている。本セミナーでは、これまで私が取り組んできたヒマ ラヤやインドシナ半島部での気候復元研究を紹介するほか、徐々に 進展しつつある南・東南アジアでの年輪年代学をレビューする。ま た、他のプロキシデータとの比較によりみえてきた過去数百年のモ ンスーンの変遷やその変動要因について考察する。その他、これま での樹木年輪研究で専らとされてきた年輪幅の計測による気候復元 の限界と、その代替として有望な酸素同位体比についても解説る。