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地球生命圏研究機構

SELIS セミナー

日時

2011年6月14日(火) 16:30~

場所

地球水循環研究センター2階会議    

講演者

           熊谷 朝臣(地球水循環研究センター准教授)

講演内容

 

「 気候変動によって加速されるボルネオ熱帯雨林の大量枯死

気候変動は高温・乾燥化を伴うと予想されている。既に世界各地で、高温・乾燥のストレスに起因するとみられる樹木の大量枯死が観測されている。広域に渡る森林の存在は、地域レベルだけでなく地球レベルの気候形成、熱・水循環、炭素収支に影響を与えるので、樹木の大量枯死は陸上生態系と大気間の相互作用系に多大な影響を与えることになる。気候変動・温暖化の進行に対して陸上生態系がどう反応するのか、また、その反応が大気にどう反作用するのかを知るためには、高温・乾燥という環境因子と樹木枯死の気象学的・生理生態学的な因果関係の解明が不可欠である。ところが、乾燥ストレスによる樹木の枯死・森林の衰退は、世界中で多くの観測事例が存在するにもかかわらず、乾燥ストレスで樹木が死に至る生理学的メカニズムについて解明されていることは実に少ないのが現状である。本研究は、特にボルネオの熱帯雨林を対象として、乾燥ストレスによる生理学的な樹木枯死メカニズムを考慮した上で気候因子がこれまで・これからの樹木枯死をどう支配するのかを明らかにするものである。